令和元年度 第3回 循環生理分野勉強会報告
【日 時】2019年9月26日(木曜日) 18:45~20:45
【場 所】遠山病院 4階 講堂
【テーマ】「虚血心電図のみかた:虚血による不整脈と鑑別すべき疾患」
【参加者数】43名
【講 師】虚血による不整脈:小阪絵美 技師 松阪市民病院
虚血と鑑別すべき疾患:東咲希 技師 伊勢赤十字病院
【内 容】
前半「虚血による不整脈」のタイトルで、小阪絵美技師より、冠動脈と刺激伝導系の基礎から、虚血により発生しうる心室期外収縮、心室頻拍、心室細動、促進型心室固有調律、徐脈性不整脈、房室伝導障害についての解説。続いてカブレラ誘導について、下壁誘導においてST上昇がある場合の責任冠動脈の鑑別方法。右室梗塞の心電図のみかたについて解説していただいた。
後半は「虚血性心疾患と鑑別すべき疾患」のタイトルで、東咲希技師に虚血以外でST低下する、ジギタリス効果、低カリウム血症、貧血、心肥大、頻脈について、またST上昇については、急性心膜・心筋炎、Brugada症候群、たこつぼ型心筋症、差脚ブロック、右室ペーシング、低体温、早期再分極症候群につき、病状や心電図の特徴など、実際の心電図を呈示しながら詳細に解説していただいた。
二人の講師ともわかりやすく、日常臨床に即役立つ内容であり好評であった。
報告者:臨床生理部門 副部門長(循環生理分野)
辻井正人